[第４回] 意志が弱くてやめられない！ その２

　[第１回] 前代未聞！【24時間ニコアン宣言】
　[第２回] タバコの常識・10の「ウソ」
　[第３回] 意志が弱くてやめられない！　その１
　24時間でタバコをやめる『ニコアン』推薦します

　このブログのコンセントは「24時間でタバコをやめる！」である。

　前回、「タバコをやめられないのは、意志が弱いせいじゃない。ニコチンのせいだ」という話をした。この真実に気づきさえすれば、24時間でタバコをやめるのは、決して難しくない。

　しかし、これを読んで、
　「何をバカな！　タバコがやめられないのはひとえに、
　　オレの意志が弱いからだ！」
　と、頑固に言い張る人もいるだろう。

　そういう人はくれぐれも、この先は読まないでほしい。っていうか、読んだら呪われるぞ！

---

ニコチン攻略法

　それではこれより、今から24時間後にはタバコをやめられるよう、「ニコチン」という強大な敵の攻略法をお教えしよう。
　確かにニコチンは手強い。凄まじい「依存性」を持っている薬物である。
　一定の時間内にニコチンをチャージしなければ、気も狂うような「禁断症状」が襲ってくる。この、凶暴なほどの攻撃力の高さが、ニコチンの特徴だ。
　だが、安心してほしい。ニコチンには、大きな弱点がある。


禁断症状のピークとは？

　では、あなたに聞いてみたい。
　ニコチンによる「禁断症状攻撃」その「ピーク」というのは、いつ頃だと思いますか？

　最後にニコチン・チャージをしてから、
　「２日目」
　「３日目」
　「５日目」
　と答える人が、最も多いだろう。

　確かに、ほとんどの禁煙本にも、「禁断症状のピークは３日目です」とか書いてある。医者も、そんなことをいう。
　だが、そもそもこれが、大きな間違いなのである。
　ニコチンは、確かに攻撃力は高い。だが、それとは裏腹に、「持久力」は、極めて弱いのだ。
　これこそが、ニコチンの最大の弱点である。

　では、ニコチンによる禁断症状の、本当の「ピーク」とは？
　最後にタバコを吸ってから、
　「30分から、一時間後」
　これが正解だ。

　「え～っ？　そんなに早いの？」

　なんなら今、実際にニコチン・チャージをして、実験してみるといい。
　あの、脳から全身にシビレが回るような「禁断症状攻撃」が襲ってくるのは、タバコの火を消してから、30分後から１時間後くらいだろう。

　そして、実は。

　そのときが、「禁断症状のピーク時」なのである。
　体からニコチンが消えていくので「すぐにチャージせよ！」と命令しているのだ。
　その要求を無視していれば、ニコチンのパワーは急速に低下する。体の中のニコチンが切れていき、禁断症状を起こすほどの「エネルギー」が、無くなっていくのだ。
　そしてやがて、数時間もすれば、「エンプティ」になってしまう。
　「肉体的」な禁断症状は、もうこれ以降は起こらないのだ。


　ところが、多くの人が、この「禁断症状攻撃」のきつさに耐えかね、１時間もしないうちに、新たな一本に火をつけてしまう。
　あーあ、あとほんのちょっとで、ニコチンはガス欠になったのに～。
　新たなニコチン・チャージをしたせいで、ニコチンパワー復活！　再び、凶暴な攻撃力を発揮することになる。

　つまり、この繰り返しなのだ。いわゆる「チェーン・スモーキング」というのは。


ニコチン最大の弱点

　では、もう一度いう。
　ニコチンの最大の弱点とは、「持久力のなさ」である。

　ということは。
　たとえば、「一晩ぐっすり寝て、朝起きたときには」もう、ニコチンパワーはほぼ完全に消えている。あの恐るべき「禁断症状攻撃」のピークは、寝ている間に終わってしまうのだ。
　これも実験してみてほしい。今夜寝る前に、最後の一服をしてから寝る。
　そして明日の朝、起きたときにはもう、あなたはタバコを事実上「やめている」のである。
　ここでうっかり「朝の一服」さえしなければ、もう二度と「禁断症状攻撃」などされることはない。つまり、タバコがやめられるのである。

　このブログのタイトル「24時間でタバコをやめる！」が、単なるハッタリではないことがおわかりいただけたかな？
　実は、24時間でも長すぎるくらいなのだ。一晩ゆっくり寝る時間、つまり６時間から８時間があれば、ニコチンの持久力を奪い、ノックアウトするには十分すぎるのである。

　（もっと詳しく知りたい人は　「明日からタバコがやめられる！」を参照）


それでも、ニコチンに勝てない人へ

　さて、そうはいっても。
　現在も多くの人が、「禁断症状のピークは３日後とか５日後」と思い込んでいる。
　すでに説明したとおり、ニコチンの持久力はせいぜい数時間。３日後や５日後まで、そのパワーが残っているはずはないのだ。禁断症状が起こる理由がない。

　だが実際、多くの「禁煙挑戦者」たちは、３日目や５日目に大いに苦しみ、結局ここで挫折して、
　「ああ、やっぱり意志が弱いなあ」
　なんて負け惜しみを述べることになる。

　しかし、このとき彼らは、いったい何と戦っていたのだろう？　何に彼らは、負けたのだろう？
　すでに、戦うべき真の敵「ニコチン」は、影も形もないというのに。

　……そう、彼らがこのとき戦っていた相手とは。
　それは、「自分自身」なのである。
　彼らはすでに、ニコチンとの戦いには勝っているのに、そのあと勝手に自分自身と戦い、そして勝手に破れたのだ。
　つまり、自滅である。
　なぜ、そんなことが起こるのだろう？


それは「禁断症状」ではない

　その敗因はたった一つだ。
　タバコを吸わなくなってから３日目や５日目にはもう、「禁断症状」なんて、襲ってくるはずがないのに、あなた自身の心が、「幻想の禁断症状」を作り出してしまったからだ。

　ということは、この幻覚を打ち破る方法も、たった一つである。
　「これは、禁断症状ではない」と、見破ればいい。

　３日目、５日目、一週間も経っているのに、あなたを苦しめているのは、ニコチンの禁断症状なんかじゃない。
　それは単なる「未練」に過ぎない。

　未練。要するにあなた自身が、「ああ、タバコ吸いたい」「懐かしい、寂しい」と、メソメソしているだけなのだ。

　はっきりいえば、「女の腐ったような未練がましさ」これがあなたの敵である。
　いや、そんなことをいうと、女性に怒られるかもしれない。
　女の腐ったように女々しく、未練がましいのは、女より男のほうだから。

　（もっと詳しく知りたい方は　「Sad Song」を参照）

---

　以上、あなたがもし、本当にタバコをやめたいと思っているならば。
　前回と今回の２回の記事を、何度か読み直してほしい。そうすることで、あなたの真の敵と、その攻略法が見えてくるはずだ。

　あと、それでも不安なら、過去に書いた記事やニコアン・バイブル、またはこのへんの記事を読んでいてほしい。

　そうすれば、読み終えてから24時間後に、「タバコはやめた！」と宣言することなど、決して難しくないのである。

　（[第５回]へ続く）