慰霊の日。「ニコチン・アンインストール」が、沖縄の新聞で取り上げられました！

　私もよく、インターネットで社説を読んでいる、

　
　沖縄タイムス６月23日（慰霊の日）版。

　
　　　　（ダウンロードはこちらから　↑）

　執筆者は、北風医師会にも所属の、北風 南風原こと山代 寛・沖縄大学教授。

　なんと、月に200人以上もの禁煙外来患者を診ているという、

　「日本一の禁煙医師」ですね。

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ニコチン・アンインストール

　いつもタバコのことばかりで辟易とされているかもしれないが、慰霊の日、私の担当の最終回、やはりタバコです。
　新聞を読んで禁煙外来を受診した方もいて、少しは依存症対策に役立つと思うし、戦争と依存症は無関係ではないからだ。

　さてニコチン・アンインストールというお金のかからない、たのしい「禁煙法」がどんどん卒煙者をふやしている。
　先日その家元と会うことが出来た。
　彼は一日タバコ４０本を吸っていたヘビーニコチンユーザーだったが、あるきっかけできれいにニコチンから解放された。
　その秘伝をツイッターやブログで開陳しているのだ。
　タバコをやめたいけれどやめたくない諸氏はぜひ試していただきたい。

　禁煙外来に一所懸命取り組む私にとって商売仇なのだが、この方法で喫煙者がニコチンの罠に気がつき、ニコチンから解放されるならば、禁煙外来に閑古鳥が鳴くことはむしろ望ましい。
　禁煙に金をかけるなんてばかばかしいことなのだ。
　タバコに金をかけるのはもっとばかばかしいことなのだが。
　ニコチンをアンインストールできたら、いいことしかおこらない、メタボさえ解消するということを強調しておきたい。

　タバコをやめると太る、メタボになる、だからやめないという方がおられる。
　とんでもない心得違いだ。
　たしかに我慢の禁煙で、過食に依存症がシフトして異常に体重増加する人たちがいるが、それはタバコのやめ方が間違っている。
　依存症自体がアンインストールされていないのだ。

　実はタバコを吸うと全身に酸素と栄養が行き届かず、インスリンが血糖値を下げる効果も悪くなり、内臓脂肪はむしろ増加し、やせにくい体になっている。
　メタボの上流に喫煙があることは医学の常識だ。
　タバコをやめると運動によってより筋肉に栄養と酸素が行きわたり、基礎代謝量が上がり、より太りにくい健康体になるのだ。

　沖縄県はメタボ率が全国トップだが、ほかにも基地、葉タバコ産業、アルコール、ドメスティックバイオレンスなど依存症関連の日本一が目白押しだ。
　この地での依存症対策は本当にやりがいがある。
　依存症をアンインストールした健康体の沖縄の実現を夢見て活動を続けていきたい。
　（沖縄大学教授・医師）

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　先日、私が沖縄を訪れた際には、沖縄大学をはじめ、

　2004年に米軍ヘリが落っこちた沖縄国際大学や、

　コラムにも出てきた普天間基地を案内してもらいました。


　そして二人で、

　「ニコチンとかけまして、米軍基地ととく」

　という話になりました。


　その心は、どちらも、

　ない方がいいに決まっている。

　だけど、現在は依存しきっていて、ないと回らない。

　「だから必要なんだ」と正当化する人もいる。

　しかしどんどん、体（沖縄）をむしばみ、傷つけている。

　周りに迷惑もかける。

　わかっちゃいるけど、やめられない……。


　ですが。

　私が、一日でスパッと、「ニコチン・アンインストール」したときも。

　それを読んだ人が大勢、「ニコチン・アンインストール」したときも。

　本人も、周りも、

　「まさかタバコがやめられるなんて！

　　……でも、そのまさかが、起こった」

　と、自分でもビックリしたものです。


　相手（ニコチン）に対する知識と、

　ほんのちょっとの勇気と。

　そして、「本当にやめたい」という、強い気持ちがあれば。


　……アンインストールは、可能なのです。

　だから、

　沖縄から基地をアンインストールして、
　子どもたちの未来をインストールしよう！

　と、沖縄で私は、思いました。

　いつか、そういう日が、来ることを信じて。